神戸 徒然の記, 世界戯曲全集 近代社 これが戯曲の素晴らしさを教えてくれた
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2009/07/13/(月) しろぴ
世界戯曲全集 近代社 これが戯曲の素晴らしさを教えてくれた
もう手に入らない貴重な全集。ギリシア悲劇、シェークスピア、木下順二を教えてくれた大全集。


これは父の大切な蔵書だったものを、「お前やったら解るやろ」と父がくれたものである。
父はこれをすばらしい状態のまま、全巻をそろえて持っていた。
今ではこれを全巻いい状態でそろえることは出来ないだろう、また復刊もできないであろう。


これを読んだのは中学生くらいのとき。当然戯曲を読むということすら未知で、まして全40巻という大作で文字は小さく多段組、旧仮名遣いでなかなか読み始めることが出来なかった。

しかし、ある日意を決して読み始めた。確かギリシアの古典劇が最初だったと思う。


シュリーマンがギリシア神話を読んで発掘に人生をかけた情熱が理解できた。


何千年も前の人間の気持ちと現代の自分の気持ちや恐怖、悲しみがまったく同じなんだ、当時の作者が当時の読者をワクワクさせるように書いた台詞が、今の自分にも同じように伝わってくるのが不思議な奇跡のように感じた。
夢の神話の世界が、地元のケーブルテレビが流すローカルニュースのごとく感じられたのだ。


シェークスピアの戯曲がスピーディーな展開なのに驚き、マクベスの迫力、リア王の悲しさ、ハムレットの宿命に心打たれた。


これを読破した後、しばらくは戯曲愛好家になった。そのときに夕鶴や近松、向田邦子などの日本の作家の素晴らしさに気づいた。


しかし、父の死後、その蔵書はすべて処分され、この全集もどこかの古本市場に流れていった。
本当に父の蔵書を買い取った古本屋さんは喜んだと思う。

この全集は今でも探しているが、全巻が状態良く揃っている物は見つからない。


全集の一部をある程度の質で良ければ手に入る


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